本の紹介
四季それぞれの煎茶の花と盛物
著 者 小笠原秀翠 小笠原秀道 発行所 株式会社 主婦の友社 定 価 8500円(税別)
=はじめに=
静かに息づき、語りかけてくれる草木の優しさ、力強さには感動を覚えます。
人知れず野に咲く草花や木々の尊さを忘れてはなりませんが、季節を彩る花としてさらに
美しい命が与えられたとしたらどんなにすばらしいことでしょう。
昔から私たちは、花や木々をいけばなとして生活の中にとり入れてきました。
お客さまをお迎えするのに、打ち水をし、部屋をととのえ、花をしのばせます。
その心づかいが、訪れる人たちの心をなごませ、いやしてくれるのです。
物言わぬ花であればこそ、心をたいせつに、花の姿をさらに美しくいけねばなりませ
ん。空間に遊ぶ花一輪、天に伸びる枝一つ、地を装う一葉にも形が問われてまいります。
本書は、小笠原流煎茶道華、特に文人華としての盛り方を基本として、四季それぞれの
盛材を雅題に合わせて盛り、掛物や煎茶道具とともに飾ってみました。
文人華は煎茶席に欠かせないもので、ほかにも多くの雅題がありますが、茶席において比
較的よく飾られるものをまとめています。
「花を愛でる心」は茶席に限らず、日常生活の中にも忘れたくないものです。
一本の枝、一輪の花に新たな命を与える喜びと感動、そして文人たちの清雅な心に少しで
もふれていただければ幸いです。
小笠原流煎茶道 家元 小笠原秀道
富貴平安大吉 (ふうきへいあんだいきち)
掛物・・松鶴図 芦湖画
盛材・・葉牡丹 竹 松 薔薇 橙
器・・・陶水盤 黒檀高卓 芭蕉盆
古くから竹には「平安」の、牡丹には「富貴」の意があり、竹と牡丹の組み合わせは「平安富貴」「富貴平安」と称されています。作例は、葉牡丹と竹の「富貴平安」に松、薔薇、橙を添えて「富貴平安大吉」とした盛物で、一家一族が平安のうちに富み栄えるようにとの願いが込められています。
橙は、その音の「きつ」が「吉」と通じることから、吉の意を持つとされているのです。
新春の花
掛物・・「禅」文勝筆
花材・・梅
器...自然木板
掛物の力強さと合わせて、厳寒に咲く白梅のたくましさを表現しました。
深春の花
花材・・ 百合 ストック 石化柳
クロトン器... 長方水盤
石化柳の枝の動きをたいせつにしました。石化柳の力強い線を生かして花は低くあしらい、クロトンの葉面の美しさで奥行きを出しています。
額・・・ 「無心」三代家元筆 花材・・ ストレリチア(極楽鳥花)
カラー アスパラガス器・・・ 変形水盤 爪紅寄板
極楽鳥花とも呼ばれるストレリチアに純白のカラーをとり合わせた重量感あふれる作品です。
五月の煎茶席 十月の煎茶席 十一月の煎茶席
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家元事務局
TEL 0797-22-5405
FAX 0797-22-7532
E-mail iemoto@ogasawararyuu.or.jp
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